2017年12月アーカイブ

ホタルの光

ホタルの光は、夏の夜の風物詩として、昔から日本人に親しまれてきた。

全国各地のホタル名所が姿を消していくのは、何とも寂しい限りである。

しかし、これを直接、農薬のせいにするのは、あまりにも短絡した発想だろう。

農薬がなく、病害虫が発生するたびに凶作にあえいでいた江戸時代から、ホタルの棲息地域が都市部(当時の)から、郊外へと追いやられた記録も残っている。

農薬うんぬん以前に、人家がたてこんだ結果として、ホタルの住める環境ではなくなってしまうということだ。

高千穂商科大学の見里朝正教授は、自然の生態系の問題について、次のように述べている。

「田畑や果樹園は、人間が食糧確保のために、原野や原生林を切り拓いてつくった人為的な環境である。農業そのものが、自然生態系破壊の上にしか成立し得ない宿命をもっている。水田をつくり、稲を植えたから、稲の病害虫が大発生するのである。水田をつくったことが人為的である以上、そのために発生した病害虫は、人為的に除かざるを得ない。そこに農薬の必要性がある」

残留農薬検査

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