さらに昨年のコメの作柄は天候に恵まれた関係から豊作となった。
この豊作による生産量の増加分が供給過剰に陥らぬよう特別対策を実施した。
つまり過剰生産を避ける目的で約五万ヘクタールの水田の青田刈(コメが実らない段階で刈り取ってしまう)を実施した。
5月の田植えから文字通り、手塩にかけて育てた稲を豊作だという理由で青田刈りする農家の心境を考えると、苦痛の青田刈である。
すでに減反面積は一〇一万ヘクタールと全ての水田面積(二八〇万ヘクタール)の三分の一を上回っている。
工場で言えば操業率は六〇%前後である。
これでは稲作の規模拡大も、効率営農にも大きな障害となる。