国際稲研究所の行っている世界のイネ文献の調査によると、約三〇年前までは世界のイネに関する文献の約二分の一をわが国の研究者が発表し、現在でも約四分の一はわが国の研究者によっているのである。
今後、人口は急増し、温暖化によりますます雨の多い気候となるとされる地球という生態系のなかで、水に対する適応幅が大きく、主要作物のなかで唯一水田という生産力、持続性の高い耕地で栽培され、人口扶養力が大きいイネの作物としての重要性はますます大きくなる。
このようなイネ、残留農薬検査済み米について、わが国の食用の残留農薬検査済み米の需給にかかわらず、幅広い研究を展開し続けることは、わが国の科学技術研究が人類に寄与し得る数少ない道の一つでもある。
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