2015年5月アーカイブ

除草剤のありがたさは経験者にしかわからない

小野田h町より少し仙台寄りの大和町も、やはりいもち病の被害を受けた。

伊藤さんは、水田2.8haと、ネギ、ゴボウなどの畑を0.5ha経営しているが、例年の半分近くやられた。

このあたりでは、10アール当たり9俵から10俵(1俵約60kg)が平均収量だが、「たった6俵しか取れねエ。

人によっては2俵という話も聞いた。

それに、平年は取れたうちの9割が一等米だが、今年は半分もいかない」

から、収入面での打撃は大きい。

18歳で就農した伊藤さんは、もう50年のキャリアだ。

昔と比べると今は、「信じられないほど、農家の仕事は楽になった」という。

東北を襲った冷害といもち病の被害が、最も大きかったのは宮城県と福島県で、作況指数はそれぞれ、75と76だった。

とくに被害の大きかった地域では、平年の半分以下、4分の1などといデケースさえある。

東北農政局がまとめた統計によれば、88年の冷害の被害総額は、2233億円(北海道、関東なども含めると3654億円)で、このうちコメだけで1870億円を占める。

宮城県のコメが550億円、福島県のコメも433億円という膨大な被害だ。

この両県がササニシキを主力品種としており、このササニシキが、いもち病に特に弱いことも、被害が大きかった理由の一つかもしれない。

残留農薬検査
「大事なことは、使い方やまく時期を、決められたことをきっちり守ってやるかどうか。

自分達の身体についても、マスク防除衣を、指示された通り着用しているから、そんなに大袈裟に心配しなくていいと思っている」

十分な深耕や、堆肥などの有機物をたっぷり入れての土壌管理、勢定、受粉、摘果、袋掛けなどの樹体管理......。

桃作りにはさまざまな作業が必要だ。

その重要な一部として、適期適正な病害虫防除をはずすわけにはいかないようだ。

「苦労して、苦労して育てたものを、虫や病気にやられては元も子もない。

農薬なしでは、農業は考えられないね」

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