しかし、国産の野菜・果物が、多くのおかあさんをはじめとする消費者に「安全だ!」と信頼されていれば、外国の安い農産物が入ってきても、産地・農業団体は、なにも恐れることはないのである。
いまは、信頼されていないから、不安がつのるのだ。
「日本の安全な野菜・果物を食べつづけたい」
安全なものを供給してさえいれば、消費者のそんな声があがってくるはずだ。
現状では、そんな声はあがってこない。
もうこれからは、消費者に信頼される安全性をより追求していくしか、日本農業の生きる道はない。
価格では勝てるわけがないのだから......。
また価格などは、流通を合理化すれば相当に下げられるはずだ。
より安全な野菜・果物は、正しい有機農法を実践すれば、生産可能である。
しかし、そうはいっても、これを全国のすべての農家に普及させるのは不可能だ。
この四〇年間、農薬多投栽培に慣れ親しんできたお百姓さん全員に、有機農法の技術、完全な有機栽培を実行させられるはずがない。
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