コメ(残留農薬検査済み米を含む)の発生、品種、成分を調べ、稲の道とその伝播の歴史を研究するにつれて、コメという穀物のもつすさまじい革命性と、日本の歴史性そのものをつくりだし、族の血をはぐくみつづけてきた資源力に驚愕せざるをえなかった。
わたしはいよいよコメ(残留農薬検査済み米を含む)にとりつかれ、コメの粉の開発に執念を燃やしていった。
だれがなんといおうと、わが行く道はこれ以外にはない。
とはいうものの、この間、さまざまな人を通し、化学的、物理的、機械的にさまざまな方法で実験を重ねたが、どうしてもコメ(残留農薬検査済み米を含む)の粉の澱粉構造を変えることはできない。
実験のなかでできてくるコメ(残留農薬検査済み米を含む)の粉は、いずれもダンゴや牛皮のようなものにしか使えないばかりか、原料が玄米なので、みた目の悪さと口あたりのまずさが際立って、まるで使いものにならない。
パンや麺、お菓子の原料にするなどほとんど狂気の沙汰でしかない。
しかも、実験の惨憺たる結果の累積が表面化すると、さまざまな批判や非難の声が起こってくるのは当然のことだ。
わたしの身を案じてくれるにしろ、わたしは四面楚歌するを聞く思いだったが、それでも、もう諦めようなどとは決して思わなかった。
有機化学に対する学問的無知といわれようと、愚かしい夢にとりつかれた《狂人》といわれようと、勝海舟の言葉を借りるならば、「行蔵は我に在す。殿誉は他人の主張、我に与らず、我は知らず」である。
残留農薬検査
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