現在、途上国であるか否かを客観的に判断する慣行はない。
ガットの貿易開発委員会はこの判定ができることになっているが、一国の地位の認定は当該国にとって重大事であるため、これを避けている。
したがって、途上国であるか否かは自己申告によっている。
その結果、スペイソはその申し立てによってEC加入までは途上国として扱われた。
隣国のポルトガルはスペイソよりはるかに生活水準が低い。
しかし、政治的な理由で途上国であると申し立てなかったため、先進国として扱われた。
ギリシアはEC加入とともに先進国に衣替えした。
ECが先進国の扱いを受けているからである。
先進国は、GSP受益国決定に当たって、「途上国としての立候補が自由なら、そのなかから受益国を選択するのも自由である」との立場を取った。
そのため各国のGSP受益国リストに若干の相違がある。
韓国、台湾およびシソガポールは日本のGSP受益国であるが、他の先進国では受益国に入れられていない場合が多い。
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