これからの二一世紀の食糧問題もまたそういう意味で、現在の延長線上にはもちろんあるのかもしれませんけれども、そこに新しい性格が加わると考えてもよろしいのではないかと思います。
きょうお話しする内容が果たして、皆さん方が将来の世界の平和ということを考えていく場合にどのようにお役に立つかよくわかりませんけれども、多少なりとも、将来を見通した上で物を考えていくということにお役に立てれば幸いかと思っております。
私、今大学で農業開発論とか国際経済学、あるいは農産物貿易論、食糧経済学などの講義をしておりますけれども、そこで私が常々考えているのは、現実を十分に正しく理解しておくということ、これは断片的な一局面だけを理解するのではなくて、全体の中でそれがどういう状況になるのかということを把握するということが非常に大事なことではないかということです。
そのような意味で、きょうの話も、一つの局面ではなくて全体をみるということのためにお役に立つような話し方をしたいと思っております。
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