異常気温の10年間発生数は年代でほとんど変化せず、五~六回ですが、異常低温と異常高温に分けると明瞭に時代的に変化します。
すなわち、北半球平均温度の高い時は異常高温の発生が多くなり、低い時には異常低温の頻度が増大しているのです。
一方、月降水量の異常値の出現には気温でのような特徴はみられず、異常少雨と異常多雨の発生は全期間を通じて同じ頻度で推移しています。
過去の経験から知られているように、異常高温は多くの場合、旱ばつ天候-熱波・干天とむすびついています。
それゆえ、さらに研究が必要と思われます。
わが国の稲作、とくに関東以北の稲作は、これまで何回となく夏の異常低温i冷害に襲われてきました。
そのつど、農民は著しく傷めつけられ、江戸時代の天明・天保といった大冷害の時には数多くの餓死者がでています。
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