明治以降の主な冷害年における稲作期間の旬平均気温と旬間日照時数の平年偏差が、冷害気象の代表地点といわれる岩手県三陸の宮古市を例にして示されています。
厳しい冷害年には、稲の収量形成に大切な七・8月を中心にして、気温は平年値より二~四℃、またはそれ以上も低下しています。
また稲の光合成活動や水・地温の上昇に大切な日射量を決める日照時数も平年の五〇%以下になっています。
このような低温・少照下では稲の穂の形成や受精活動も極度に悪くなり、多くの場合、不稔になります。
このような冷害は障害型冷害とよぼれています。
この他に、気温低下は著しくないが、生育期間を通じて中程度の低温が続いて、生育・登熟が遅れて晩秋になってしまうという冷害があります。
これは(生育)遅延型冷害とよばれるものです。
コメントする