紀州の梅は、四季がはっきりした温暖な土地柄で、特に梅雨時の豊かな水分を摂って育ち、クエン酸はじめ有機酸を多く含む。
形の似た西洋スモモのプラムとは全く違う味の実をつける。
梅酒の味の決め手はこの高い酸味だ。
「日本人の食生活の多様化が進めば飲むアルコールの酒類も増え、梅酒の需要も伸び続ける」。
九五年12月期の売り上げは前期比三割強増の一七〇億円。
九六年12月期も三割程度の増収が続く見通しで、シェアは約六〇%と断然トップ。
女性からファミリーまで愛飲家は増えており、強気の発言もうなずける。
梅酒の発案は戦後まもなくのころで、アルコールといえば一升瓶の日本酒が主流の時代だった。
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