紛争処理の遅延要因 その1(残留農薬検査)

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紛争解決のスピードを早めるために,1979年の「了解」は,パネルを理事会での決定から原則的には30日以内に設置すべきとする一方で,ガット事務局長によるパネリストの人選について紛争当事国は原則として7日以内にこれを受け入れるかどうかを返答しなければならないこととした。

しかもその返答の際にはやむを得ない理由がある場合を除き,事務局長の人選には反対しないこととなっているが,実際にはこれがいつも守られていたわけではない。

パネリストの問題がパネルによる紛争処理の遅延要因となることを避けるために,1984年11月のガット総会では次のような決定を行なった。

(i)各締約国はそれぞれがパネリストとしての資質を備えていると考える非政府系の人物で,国際貿易について高度の知識を有し,かつガットについて経験をもつ者の名前をガット事務局長に通知しなければならない。

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このページは、-が2014年12月18日 11:41に書いたブログ記事です。

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