2015年4月アーカイブ

板野さんはもともと桃の専作だったが、農業経営上、それだけではリスクが伴うため、約2千平方mのガラスハウスで、マスカットとコールマン種のぶどうも栽培している。

ぶどうは、雨が降ると、べと病などの病害にかかりやすいので、ハウスにした。

農薬の散布は、マスカットが4~5回、コールマンが6~7回位、殺菌剤が中心だという。

「面積の少ない家庭菜園ならともかく、ちゃんとした規模で農業やるなら、農薬使わなきゃ無理だよ。

(虫や病気で)全部やられちゃうね」

無農薬でできますかーと聞いて、一笑に付されてしまった。

「桃だと、まず9割方減るだろうし、できたものも市場で売れない」

残留農薬検査
これまでの交渉に不案内な細川政権に対して農水省は不安を抱いていた。

農水省は細川首相周辺の判断でコメ問題の政治決断が行われた場合に、対米コメ交渉が混乱すること。

そのために国内で混乱が生じることを最も恐れた。

それはコメ関税化交渉の難しさを熟知している自由民主党にとって政権奪取のチャンスになり得る話だった。

コメの関税化問題を政争の具にされたのではたまらない。

それでは農政の歴史に一大汚点を残すことになる。

自由民主党と農水省との関係は深い。

自由民主党が野党に転落しているからといって軽視するわけにはいかない。

だからといって、細川政権をなおざりにして自由民主党と相談するわけにもいかない。

農水省の苦悩 その1

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秘密交渉が露見すれば一関税化拒否という政府方針に背いた行為であり、国会等で激しい非難、糾弾の的となる。

公式の場で聞かれれば、水面下の交渉そのものを否定し、「関税化には応じられない」との政府見解を繰り返すしかない。

孤立した状況下で農水省の苦悩は続いていた。

1993年に米国のクリントン政権が誕生する。

これを契機に難航を続けていたウルグアイ・ラウンドが最終合意に向けて動き出す。

日本もウルグアイ・ラウンドを失敗させるわけにはいかず、その合意に向けてコメ問題の政治決断を迫られる事態となってきた。

折から日本では自由民主党の長期政権が倒れ、それまでの野党が連立して作った細川政権がウルグアイ・ラウンドの最終交渉に臨んでいた。

残留農薬検査

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