これまでの交渉に不案内な細川政権に対して農水省は不安を抱いていた。
農水省は細川首相周辺の判断でコメ問題の政治決断が行われた場合に、対米コメ交渉が混乱すること。
そのために国内で混乱が生じることを最も恐れた。
それはコメ関税化交渉の難しさを熟知している自由民主党にとって政権奪取のチャンスになり得る話だった。
コメの関税化問題を政争の具にされたのではたまらない。
それでは農政の歴史に一大汚点を残すことになる。
自由民主党と農水省との関係は深い。
自由民主党が野党に転落しているからといって軽視するわけにはいかない。
だからといって、細川政権をなおざりにして自由民主党と相談するわけにもいかない。
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