ミカンをはじめとする柑橘類には、さまざまな薬剤による表面のワックス処理がなされている。
呼吸作用を抑えて保存性を高めるというのが第一目的であるらしい。
しかし、消費者にとって実質的には、無ワックスのものと日持ちは変わらない。
ほんのわずかに水分量の減少がおさえられ、しおれにくくなるというだけのことだ。
どちらも一般の防虫防除に使われている農薬ほどではないが、人体にまったく無害とはいえない。
エチレンは変化することによって、微量の発ガン物質ができてしまうことさえあるのだ。
しかも、農薬残留基準にはなんの規定もない。
じつに不自然きわまりないオーバー・デコレーションなのである。